2019年1月30日水曜日

Kanta Endo Exhibition - wearing -

こんにちは、スタッフの二宮です。

Kanta Endo Exhibition - wearing - 始まっています。




遠藤さんは、杉野服飾大学大学院 に通う大学院生。
今展は、大学院の修了制作展にあたります。


服を人が着る。

当たり前のようで当たり前ではない事。

ぼくはそんな事を大切にしたいと思っている。

5人の女の子に向けて服を造り、

着てもらうという企画を行った。

「服は人が着てこそのもの」という考えをストレートにぶつけたものである。

服を商品としてではなく純粋に作品としてみてもらいたい。

大量生産大量消費していく世の中の動きとは違って、

1つの服を長く着込んでいって欲しい。

そんな思いを込めて。

「服」と「人」が造る、ストーリー。
ぜひ、ご高覧ください。

(DMより)







高校3年生まで、野球一筋だった遠藤さんは、進路に悩んだ時に、
漠然と「デザイナーになりたい」という思いから、服飾の大学に通う事になります。
服の右も左も分からない状態で、周りではブランド名が飛び交い、
正直不安でいっぱいだった時、
ある女性に出会ったことがきっかけで、
「この子のために服を造りたい」という熱い気持ちを燃やし、
服造りに没頭していきます。

遠藤さんが造る服は、身体(ひと)が着てこそのもの。
人が着た時にできるシワやひだ、ドレープや影、
そういったものを大切にしています。







今展では、自ら選んだ5名の女性のために、服を造ることからスタートし、
彼女たちにそれぞれ1年間、彼の服を着て様々なシーンを写真に撮ってもらい、
彼女たちなりのストーリーを紡ぎ出す、
というようなことを行なっています。
単純に、服を着ているシーンを撮るだけでなく、
その時に食べたものや見ていた景色、彼女たちなりの、服と過ごした時間が、
写真の中に切り取られています。
そして服を着てもらったシーンを描いた、ペインティング作品も、
ところどころに挿入され、遠藤さんの服の捉え方が垣間見えるようです。







遠藤さんの服造りの動機は、漠然と「20代の多くの女性に着てもらいたい」
といったようなものではなく、
常に、具体的な人物がいて、「この生地だったら◯◯ちゃんに似合いそうだ」とか、
「このシルエットは◯◯ちゃん」といったような人物像があります。

好きな女の子のために服を造る。
それは動機としてはとてもシンプルで、どちらかというと青臭い、
思春期のような匂いもします。
けれども、きっと誰しもが感じたことのある初恋のような気持ちは
どこか懐かしく、共感してしまうものです。

「じゃあ、理想じゃない人が着た場合はどうするの?」と聞いてみると、
「僕が造った服を着てもらった時点で、その人のことを好きになるので大丈夫です。」
とさらりと言われてしまい、なんだか清々しい気持ちになりました。

5体のマネキンも、キャンバスも、全て本人の手造りで、
まるでそこに人が佇んでいるようなシルエットで、
木枠も、絵を纏っているように見えてきます。



修了制作展に、どうしてタンバリンギャラリーを選んだのか尋ねてみると、
ここは絵やアートが好きな方が多くいらっしゃるので、
そういった目線で、僕の絵も見てもらいたいと思ったからです。
とのこと。

遠藤さんは、毎日在廊しておりますので、
ぜひ足を運んで、会場の空気に触れていただきたいです、
服は、一部試着も可能ですので、気になる方はどうぞお気軽にお声がけください。


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2019年1月29日(火)〜2月3日(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)

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NEXT EXHIBITION>>

2019年2月5日(火)〜2月17日(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)

*オープニングパーティー 2月5日(火)18:00~20:00

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2019年1月23日水曜日

Human Museum 2018 大賞展 池田彩香「Folie Douce」

こんにちは、スタッフの二宮です。

Human Museum 2018 大賞展  池田彩香「Folie Douce」、
始まっています。



池田彩香さんは、東京都出身のイラストレーター/アーティスト。
昨年開催した、「Human Museum 2018」にて、
大賞を受賞したことによる、初めての個展となります。

「Folie Douce」フランス語で、Folieは 狂気、Douce は甘い。

けだるい輝きの中に秘めた、気高い純粋さと甘い狂気。
(DMより)









油性の黒色鉛筆、1本で描かれた世界は、
静謐で美しく、少女の持つ純粋さと、それゆえの狂気が、
絶妙なバランスで描かれています。

1本1本引かれた線、
背景に塗られた色のトーンに深い奥行きを感じ、
手前に描かれた対象とのストーリー性を想像させ、
じっと覗き込んで、いつの間にかその世界に入り込んでいる自分がいます。






描きたい絵が浮かんだときに、それに一番近い人間の形などを探して参考にし、
また自分の表現へと落とし込んでいく、という描き方で、
池田さんの中にある世界は、描かれていきます。

「現実から、ふっと浮き上がるような絵を描きたい。」
という池田さん。
それゆえに、見ている側は、現実と夢の狭間を心地よく行き来しながら、
ずっと見ていられるのかもしれません。

絵の世界観を壊さないために、額縁も一つ一つ、ご自身で着色しています。
その全体のトーンの心地よさ、仕事の丁寧さも、眺めていると
甘いため息が出てしまいます。




絵から感じるストーリーを、見る人に委ねたい、
という意図で、タイトルは表示してありません。
ぜひ、展示全体の流れの中で、そのストーリーを想像し、
甘い狂気を味わってみてください。

池田さんは、土日を中心に在廊の予定です。

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2019年1月22日(火)〜1月27日(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)

*opening tea party 1月22日(火)18:00~19:30

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NEXT EXHIBITION>>
2019年1月29日(火)〜2月3日(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)

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2019年1月16日水曜日

Human Museum 2018 Meister's choise group exhibition

こんにちは、スタッフの二宮です。

Human Museum 2018 Meister's choise group exhibition、
始まっています。



今展は、2018年8月に行った「Human Museum 2018」にて、
マイスターからの賞を受賞した方々による、グループ展です。
参加作家は、
池田彩香 / おがたりこ / こうのかなえ / スガミカ / 時吉あきな/ 遊

以下、各マイスターからのコメント共に、ご紹介します。






サイズが同じでも、奥行きが深く、背景の隅々まで空気が流れていて
大きく感じる絵に惹かれました。この企画展では池田さんの作品に
強くそれを感じました。描写力、ストーリー性、ユーモア、構成力、
色彩力、総てがそこに、あったからでしょう。
ずーっと観ていたくなります。
(飯田淳賞  >>  池田彩香)






おがたりこさんの作品を初めて見た時に、一番最初に感じた事は
自由だなということと、優しさ。この人は絵を描くのが好きなんだろうな~
楽しそう。大胆なストロ-クがクルクルと本当に楽しそう!
鮮やかな色彩の組み合わせは、ポジティブしか感じられない。
見ていて幸せになれる絵ですね。出会えて良かった。
(ヒロ杉山賞 >> おがたりこ)







遊さんの絵には、どこか映画のようなストーリーと音を感じました。
一枚の絵にとどまらず、他の絵も見てみたいと
思わせる魅力があり選ばせていただきました。
(塩川いづみ賞 >> 遊)







時吉あきなさんの作品は、以前からいろんなところで見て、
注目していました、
相変わらず勢いのある作品でよかったです。
(永井博賞 >> 時吉あきな)







スガミカさんのことは、大分前から知っていたけど
(なにしろTISの事務局に居た人だ)、
その作品を数多く見てきたわけではない。
時折りのグループ展などで見かけても、
その方向性が今一つ判然としなかった。
ところが、先のHuman Museum 2018展の出品作は、
これまでとは一味違って、作者の意図が明解で、
また完成度もきわめて高かった。
で、一票を投じたのである。
だから、古くからの知り合いということは無関係なのね!
(矢吹申彦賞  >>  スガミカ)







いい線がたくさん目についた、いい絵だったので選びました。
これからも、いい絵で道をトコトコ突き進んでくださいませ!
(花くまゆうさく賞  >> こうのかな)


6名それぞれの作品は、作品のテイストも、方向性も、表現方法も、
全く異なるものでありますが、
それぞれの空間から発するエネルギーは同じくらいの強さがあって
不思議な一体感をなしています。

Human Museum」は毎年夏に開催している、
タンバリンギャラリーの恒例企画展です。
「表現することは誰にでもできる」というタンバリンギャラリーのモットーがあり、
公募によって集まった150名ほどの作家の作品が、一堂に会する展示は、
それこそ人前に作品を出すのが初めて、という方から、ベテランの方まで、
日本全国からの参加があり、
とても新鮮で自由な風の流れる展示となっています。
その中からマイスターによって選ばれた6名ということですから、
何かしら、作家の気持ちの中で、共鳴しあうものがあるのかもしれません。




初日のレセプションには、多くの方が集まり、
作品の前で語り合うなど、充実した時間が流れていました。
この日出席できなかった時吉さんの作品を抱え、記念撮影。

作家のみなさんは、土日を中心に在廊の予定となっています。
ぜひ会場にいらして、この展示を体感していただきたいです。

また、来週からは、Human Museum 2018にて大賞を受賞した
池田彩香さんによる、個展となります。
池田さんは、2週続けての展示となりますので、
ぜひ今展からの流れもお楽しみください。

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2019年1月15日(火)〜1月20日(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)

*レセプションパーティー 1月15日(火) 18:00~20:00

池田彩香 / おがたりこ / こうのかなえ / スガミカ / 時吉あきな/ 遊

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NEXT EXHIBITION>>
2019年1月22日(火)〜1月27日(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)

*opening tea party 1月22日(火)18:00~19:30

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2019年1月10日木曜日

DOLLSSAN solo exhibition 「NONTITLE」

こんにちは、スタッフの二宮です。
本年も、何卒よろしくお願いいたします。

DOLLSSAN solo exhibition 「NONTITLE」、始まっています。



「for kidult(子供心を持つ大人たちへ)」
「ふやけた世界」をコンセプトにぬいぐるみを制作している

DOLLSSANによるsolo exhibitionです。


DOLLSSANの手元からあふれ出した「NONTITLE」(ノンティトル)
それは一体何者なのか!
誰か教えて!

「NONTITLE」の正体を明らかにするのは
DOLLSSANがともに踊りたくなった6人のアーティストたち

それぞれのアーティストたちの手を目を通して、
NONTITLEは新しい姿に。

DOLLSSAN初となるコラボレーションが主となる展示。
ぬいぐるみの新たなる可能性。

(テキスト・企画 則竹貴子)













TRUNKシリーズ、TOYシリーズ、毛に覆われた花瓶にもなるKEBINシリーズ、
また某有名絵画にチャレンジしたGuernicaなど、
展示はいくつかのカテゴリに分かれています。

DOLLSSANの作るぬいぐるみは、一般的なイメージのかわいい、
という印象のぬいぐるみとは異なります。
一つの体にいくつもの顔がくっついていたり、
体の上に食べ物や乗り物がくっついていたり、
目が光ったり、ふわふわしていないものもあります。
ぬいぐるみ=かわいい、ということへ対してのアンチテーゼかと思い聞いてみましたが、
DOLLSSANの中ではかわいい、という許可を出したものを制作している
のだそうです。

DOLLSSANにぬいぐるみを作り始めたきっかけを尋ねてみると、
ふわふわしたものを扱いたい、と思ったことがきっかけで、
トリマーの学校に通い、卒業してトリマーの仕事に就いたけれど、
本物の動物を飼ったことがないし、生きていて動くものの毛にハサミを入れることが
こわいと感じるようになり、その仕事を辞めてしまいます。
そこで、ふわふわしているけれど動かないもの、ということで
ぬいぐるみに行き着いたようです。
その話を聞いたあとに、再度DOLLSSANのぬいぐるみを見てみると、
トリマー時代に学んだカットの技術が生かされていることに気づきます。

また、展覧会のタイトルであり今展のアイコンである
「NONTITLE(ノンティトル)」には口がありません。
表情のほとんどが口で表される、とDOLLSSANは考えていて、
見た人の気持ちに寄り添えるように、表情をあえて作っていないのだそうです。
「NONTITLE(ノンティトル)」という、名前がないようである、
無表情の表情が、静かな存在感を示しています。

そして、初の試みとして、今展では「NONTITLE(ノンティトル)」に、
6名の作家がコラボレーションしています。











コラボレーション作家は、
伊藤桂司/牛木匡憲菅田ミサsneeuw二宮佐和子根子敬生(CIVILTOKYO)
※50音順・敬称略

「みなさん、真剣にふざけてくれていて嬉しいです!」とDOLLSSAN。
タイトルやコンセプトも含めて、どうぞお楽しみください。

また、初日のオープニングでは、
サウンドアート発動家「Kook」によるライブが行われ、
エキセントリックな空間に磨きがかかっていました。





ひとくちにぬいぐるみといっても、多様な表現やアプローチがあることに
気付かされます。
まさに、子供の心を持ったまま大人になったような
DOLLSSANの遊び心と挑戦と愛情に溢れた空間に、
ぜひ触れていただきたいです。

DOLLSSANの在廊は初日と最終日のみとなりますが、
たくさんのぬいぐるみがお待ちしております。
初日より、続々と購入が決定してますので、
お目当てのものをお探しの方は、どうぞお早めにお越しください。







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2019年1月8日(火)〜1月13日(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)

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NEXT EXHIBITION>>
2019年1月15日(火)〜1月20日(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)
*レセプションパーティー 1月15日(火) 18:00~20:00

池田彩香 / おがたりこ / こうのかなえ/スガミカ / 時吉あきな/ 遊


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