2014年3月26日水曜日

佐藤直樹と伊藤桂司の反展 最終週


3月11日から始まった「佐藤直樹と伊藤桂司の反展」も最終週となりました。
絵は日々変化し、会場も二転三転を繰り返し、今の「反展」があります。


3月21日(金・祝)は、午後より「反展祭」が開催され、
数々の個性的なパフォーマンスが行われました。






テープレコーダーの音源にエフェクトをかけた音を増殖していく
Akaiwa/Strange Garden氏のパフォーマンス、
ウッドベースとギターとウクレレが合体した楽器を3人で演奏するへんてこ音楽隊、
ボールの中でボールが高速回転し、ゼンマイ仕掛けの何かが動き回り、
雑踏のような音の中でバイオリンをかき鳴らすジャズ音楽家今井和雄氏、
池間由布子さんの奇跡のように美しい歌声が染み渡る。等々。
そんな中、伊藤さんと佐藤さんは、壁や板に向かって、描き続けたり描かなかったり、
来場者も出たり入ったりと、とても動的な一日でした。


22日(土)には、来日中のペンギン・カフェ・オーケストラのメンバー、
アーサー・ジェフスとオリ・ランフォードが
「反展セッション」としてギターとバイオリンの演奏をしてくれました。
心躍る演奏に、みんな夢中になり、一気に祝福のムードになったように感じました。







日々変化している「反展」はひとつの生命体のようです。
関わる人々によって、いろんな表情を見せます。




「反展」も今週でいよいよ最終週となり、どのように終結して行くのか、私は全然想像がつきません。
「まだ化けてくれるかもしれない」と佐藤さんはおっしゃっていました。
昨日、また大きく変化した会場を訪れて思ったのは、
絵に向かう伊藤さんと佐藤さんが、場に委ねている感じと、
会場を作る空間構成チームが、おふたりの絵に最大の敬意を払っている感じが伝わってきて、
お互いにすごい信頼感で成り立っているんだなということでした。








何かに突き動かされて、進んで行く様は、見ていて迫ってくるものがあります。
理由が分からなくても、身体が物語っている感じがします。

これから初めて訪れる方も、きっと今日までの蓄積を感じられると思います。
訪れたことのある方は、記憶の幅がさらに広がることと思います。
ぜひ、会場にいらしてください。30日(日)まで、まだまだ続きます。





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Tambourin Gallery Presents
佐藤直樹と伊藤桂司の反展
佐藤直樹×伊藤桂司 with 生西康典+BAL+ドゥイ+小駒豪
白の上の黒(壁紙に木炭画):佐藤直樹
黒の上の白(黒板に白墨画):伊藤桂司
空間演出:生西康典空間造形:BAL、小野亜斗子(ドゥイ)、轟岳(ドゥイ)、小駒豪
記憶:高橋キンタロー
3/11(火)~30(日)/※月曜休11:00~19:00(最終日18時まで)
入場料=500円(期間中何度でも入場できるパスポート制です)本展覧会は期間中変化し続けます。


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原優子縫いぐるみ作品展 『stuffed!!』
2014/04/01(tue)~04/06(sun)
11:00~19:00(最終日~18:00)

2014年3月19日水曜日

佐藤直樹と伊藤桂司の反展 第二週目

こんにちは、スタッフの二宮です。
「佐藤直樹と伊藤桂司の反展」第二週目がスタートしました。





寒くて、身を震わせていた先週とうって変わって、
今週は一気に春が訪れ、季節も刻一刻と変化しています。

「全時間在廊はさすがに無理でした(佐藤さん談)」とおっしゃるものの、
佐藤さん、伊藤さんともに、一日一回はギャラリーへ来て、絵に手を入れています。
クローズしたあと、誰もいないギャラリーでひとり、何時間も描き続けることもしばしば。
すごいのは、おふたりともギャラリーへ到着するといきなり絵に向かうのです。
なにかのスイッチが押されるように、すーっと吸い込まれるようにです。


空間も少しずつ変化しています。
アイテムが増え、絵の配置が変わり、BALさんの作る小さな家があちこちに建っています。





3月15日、土曜日
午後から始まった生意気のDAVIDの演奏はおだやかで、
かすれたクラリネットの音色と、チョークが黒板にこすれる音が
心地よいセッションを生んでいました。





空間構成チーム、小駒さんとBALさん。














佐藤さんはこの日、ずっと闇を描き続けていました。
(「極度の闇をつくる」とつぶやいたのが聞こえました。)


生西さんのTwitterにこのようにあります。

「人がいるときと いないとき まったく違う容貌を見せる。椅子に座って だれもいない空間を見ていると 昨日階段に座ってギターを弾いていたデビッドの姿が あたまに再生される。じぶんの中に記憶を蓄積していく展覧会かもしれない。」

「だから 単に かわり続けるということだけはない。行った日時によって違うということだけではなく 記憶のレイヤーを重ねていくこと。だから展示の終わりのほうで なにもなくなっていたとしても 記憶にあれば なにかが再生できるはず。」

「なんども言いますが終わりに向けて完成していくようなものではありません。 さいごは 空白 かもしれません。 だけど 見続けたものにとっては 空白ではありません。」
私もギャラリーにいない時にふと反展の風景が頭に浮かんでいることがあって、
毎日そこにいるような錯覚を覚えます。




3月18日、火曜日
空間構成チームの作業ののち、第二週目はギャラリー内に色やアイテムが増えました。





レコードをかける時間、かけない時間、
ギターを持って訪れたテニスコーツの植野隆司さんの生演奏、
音によって空間も大きく変化していきます。






佐藤さんはこの日も闇に向かっていました。



今週は、イベントも予定されており、また新たな変化が生まれそうです。

21日(金・祝)「反展祭」
午後1時頃よりゆるやかに始まり、午後6時ころゆるやかに終わる予定。

22日(土)反展セッション
「佐藤直樹と伊藤桂司の反展」with ペンギンカフェ(アーサー・ジェフス&オリ・ランフォード)

詳しくはTAMBOURIN WEBページへ。


どうなっていくのか、さっぱりわからない、とみなさん口を揃えて言います。
第二週目の「反展」を体感しに、
来られるときに何度でも、ぜひ足をお運びください。





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Tambourin Gallery Presents

佐藤直樹と伊藤桂司の反展

佐藤直樹×伊藤桂司 with 生西康典+BAL+ドゥイ+小駒豪

白の上の黒(壁紙に木炭画):佐藤直樹
黒の上の白(黒板に白墨画):伊藤桂司

空間演出:生西康典
空間造形:BAL、小野亜斗子(ドゥイ)、轟岳(ドゥイ)、小駒豪
記憶:高橋キンタロー

3/11(火)~30(日)/※月曜休
11:00~19:00(最終日18時まで)

入場料=500円(期間中何度でも入場できるパスポート制です)
本展覧会は期間中変化し続けます。

2014年3月12日水曜日

佐藤直樹と伊藤桂司の反展



こんにちは。スタッフの二宮です。
「TAMBOURIN DIARY from Ninomiya」として
今日からダイアリーを始めてみることにしました。
一個人の目線で書いていきます。
どうぞ肩の力を抜いてお付き合いください。

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「始まるまで」そして「終わるまで」どんな内容になるかわからない。

3月11日から30日まで、3週間変化し続ける、
「佐藤直樹と伊藤桂司の反展」がスタートしました。

白の上の黒(壁紙に木炭画):佐藤直樹

黒の上の白(黒板に白墨画):伊藤桂司

空間演出:生西康典
空間造形:BAL、小野亜斗子(ドゥイ)、轟岳(ドゥイ)、小駒豪
記憶:高橋キンタロー

7組8名が、今展覧会で相互に作用し続けます。
前日の設営は、朝から深夜まで続き、ギャラリーはいつもと全く別の空間となりました。





扉を開けた瞬間、場に潜むただならぬ気配に圧倒されます。
佐藤さんは、タンバリンギャラリーの周辺、外苑前を歩いて、見て、肌で感じたものを、
ギャラリーの中に再構築し、白い紙に木炭で描いて行きます。
その気配を保つように空間構成チームが、ギャラリーを別の空間へと変化させ、
ギャラリー内に用意された黒板と化した板やその他の物に、伊藤さんが白いチョークで挑みます。










白い紙に木炭の黒で描く佐藤さん、黒い板に白いチョークで描く伊藤さん、
白と黒、ネガとポジ、「反展」と名の付いた今展は、
どこへ向かうのか、何になるのか、あらかじめ決めず、求めずに、
その場で出来あがって行くようです。
生西さんのステートメントに、詳しく書かれています。
http://tambourin-gallery.com/tg/2014/02/post-129.html

何度でも入場可能のパスポート制で、きっと来場者もその要素のひとつに組み込まれ、
展覧会の一部となるのでしょう。







佐藤さんは「全時間在廊したい」、
伊藤さんも、ほぼ毎日ここへやって来て「その日、その場の雰囲気で描いて行きたい」とのことで、
毎日、なにかしらのことが、ここで起きて行きます。







照明を暗い、街灯を使用しているためか、昼間は外の光がダイレクトに入って来ます。
夜は、街の灯りに照らされます。
一日の流れがあって、光によってこんなにも見え方が違ってくるのかということに気付かされます。



ギャラリーは生きた空間として、2014年3月に記録していくものをぜひ体験しに来て下さい。
すべては現場で行われます。何度でもお運びください。
私もまた、レポートします。






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Tambourin Gallery Presents

佐藤直樹と伊藤桂司の反展

佐藤直樹×伊藤桂司 with 生西康典+BAL+ドゥイ+小駒豪

白の上の黒(壁紙に木炭画):佐藤直樹
黒の上の白(黒板に白墨画):伊藤桂司

空間演出:生西康典
空間造形:BAL、小野亜斗子(ドゥイ)、轟岳(ドゥイ)、小駒豪
記憶:高橋キンタロー

3/11(火)~30(日)/※月曜休
11:00~19:00(最終日18時まで)

入場料=500円(期間中何度でも入場できるパスポート制です)
本展覧会は期間中変化し続けます。