2018年3月28日水曜日

『団十郎とおはぎのゐる家。』石橋淳一俳句展

こんにちは、スタッフの二宮です。

『団十郎とおはぎのゐる家。』石橋淳一俳句展、始まっています。




石橋淳一さんは、
幼少の頃から、お絵描き、粘土細工、漫画、ぬいぐるみ制作など
様々な創作に触れ、広告代理店にデザイナーとして長く勤め、
俳句を10年ほど前から詠み始めました。

本展は、昨年出版した俳句集、
『団十郎とおはぎのゐる家。』の展示となっております。








会場は、石橋さんの詠んだ句と、それに合わせて描かれた絵が、
季節ごとに展示されています。






生活の中でふと目にとまったこと、果物を口に含んだときの感触、
季節の移り変わりに感じること、朝昼夜、猫のこと、
誰かへ向けて話しかける様なこと。
すべて身の回りに起こることを、
石橋さんが丁寧に掬いとって、一番近い言葉を選び、
5・7・5におさめています。
そこには感情的な表現はほとんどなく、淡々と物事を見つめる目線が感じられます。
だからなのか、1句読むごとに、情景が目の前にさっと現れていくのです。

そこへ石橋さん曰く「ひょろひょろと描いた絵」が
ところどころに差し込まれ、さらに色味を加えています。






まったくなんでもないようなことを、1つの句として詠むことは、
「生活のうまみ」を引き出しているようなことだと、石橋さんはおっしゃいます。

「なんだかバタバタしていたり、オロオロしているときでも、
 雲の写真を撮ったりする。」
という石橋さんは、そういった自分におこるすべての状況を、
どこか離れたところから眺めているようです。
物事へ対する目線、気付き、がおもしろくて、
日々はこんなに豊かなことで溢れているんだなあと、
改めて気付くきっかけを与えてくれます。





幻冬社より出版した『団十郎とおはぎのゐる家。』も、
もちろん会場にて販売しております。
本の作りや、印刷の色味も心地よく、
また「あとがき」でぐっと来てしまうのでした。





写真は、初日のレセプションにてふるまわれた石橋さんのお家のおでんと、
日本酒を飲んでご機嫌な石橋さん。

会場の入り口から順番に、季節を追って読んで行くのもよいですが、
椅子に腰掛けて、顔を向けた方向に書かれた句が、ふと目に入ってくる、
という状況も面白いです。
石橋さんの言葉の選び、落ち着いたトーンも心地よいので、
ぜひ会場にいらして、この全体に触れてみてください。
石橋さんは、毎日在廊の予定となっております。

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2018/03/27(火)~04/01(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)

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渡邉知樹個展
2018/04/03(火)~04/08(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)

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2018年3月21日水曜日

宮地兵庫「ボクの魂は 君のデザインと心中したい」

こんにちは、スタッフの二宮です。

宮地兵庫「ボクの魂は 君のデザインと心中したい」始まっています。


宮地兵庫さんは、1978年札幌生まれのイラストレーター/アーティスト。
ロンドンやパリでアートを学び、帰国後は東京と札幌にて
制作活動を行っています。











人物、動物、それらがミックスされたもの、
何を描くにも、線の引き方と、表情の作り方に独特な感性をお持ちのように感じます。
どこか日本人ばなれしたような印象を受けるのは、
ご本人が海外での経験が長かったからなのかもしれません。







宮地さんの絵の前に立つと、ザワザワとした胸騒ぎのようなものを感じます。
それが何なのかを言葉で現すのはむずかしいですが、
ざわめきによって、絵に対峙する時間を与えてくれます。

宮地さんのサイトを拝見すると、
「共感覚」ということについて、書かれているページがあります。
そのことについて、お話してみるのも、絵を見るときのヒントになるのかもしれません。





初日から、お知り合いの方を中心に、多くの方がいらしていました。
24(土)には17時よりクロージングパーティも開かれます。
どなたでもお越し頂けますので、この機会にぜひお運びください。

宮地さんは、会期中毎日在廊の予定となっております。

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2018/3/20(火)〜2018/3/25(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)
*クロージングパーティー 3月24日(土) 17:00〜19:00


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NEXT EXHIBITION>>
2018/03/27(火)~04/01(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)

*「『ひとりでもいつもの量のおでん煮る』パーティー」
おでんと酒の宴
3月27日(火)18:00〜20:00

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2018年3月7日水曜日

「はっぴいえんど」展

こんにちは、スタッフの二宮です。

「はっぴいえんど」展、始まっています。




1970年の万博が終わるころ、街の何処からか眠たげな歌が聴こえて来た。

それは日本語で、風街からロマンも運んで来たようだ。
やがて僕らは''はいからはくち"になってゆき、すっかり大人になりました。
これから僕らは彼ら4人にオマージュを捧げます。

さよならアメリカ。
さよならニッポン。

LAST TIME AROUND

サイトより)


1969年から1972年の間に活動し、
日本の音楽シーンを作り上げて来たバンド「はっぴいえんど」
彼らをこよなく愛する14名の作家による、オマージュ的な展覧会となっております。
参加作家は以下の通り。

安齋 肇 / 相羽髙徳 / 大久保篤志 / 草谷隆文 / 
高地将浩 / 澤田明彦 / 寺門孝之 / 信濃八太郎 / 
しりあがり寿 / 平野恵理子 / 矢吹申彦 / 野上眞宏 / 
飯田 淳 / 大久保裕文 
(敬称略)




矢吹申彦さん





相羽髙徳さん





信濃八太郎さん





草谷隆文さん





安齋 肇 さん





飯田 淳さん





大久保篤志さん




寺門孝之さん





高地将浩さん




しりあがり寿さん





平野恵理子さん





澤田明彦さん







大久保裕文 さん




超一流作家のみなさんの「はっぴいえんど」愛が存分につまった作品が
ずらりと並んでいます。
会場ではもちろん、大久保裕文さんコレクションのレコードやレア音源が流れていて、
あわせてくちずさむ歌声も、ちらほらと聞こえます。









ギャラリー奥の壁では、ジャケットの写真から、プライベートの写真までを
撮り続けた野上眞宏さんによる写真のスライドショーが見られます。
約1000枚、1時間15分ほどの、スライドショーは、
70年代の空気や匂いが伝わってくる貴重な資料でもあります。

「はっぴいえんど」を通して見えてくる、
時代の空気、その当時の若者の体型、ファッション、顔つき、
街並み、そういったものも含め、
こうして音楽や写真、アートでもって、それらを今の時代にも見ることができるのは、
時代を物語るにあたって、とても貴重なことだなと思いました。

「この曲を聞くと、当時好きだった人のことを思い出すんだよね」
という、甘い記憶も、音楽には瞬時に思い出させる力があります。
そういったことは、これからずっと先もかわらず、
あり続けて欲しいと願うばかりです。







初日は、参加作家のみなさま、またはっぴいえんどをこよなく愛する
様々な方たちにお集りいただき、熱気にあふれたオープニングとなりました。

展覧会は、3/12(月)のお休みをはさみ、
3/18(日)まで続きます。

「はっぴいえんど」を知っている方も、知らない若い世代の方も、
様々な人に見て頂きたい展覧会です。
ぜひ会場へお運びください。

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「はっぴいえんど」展
2018/03/06(火)~03/18(日) ※3/12(月)休廊
11:00~19:00(最終日18:00まで)

*オープニングパーティー 3月6日(火) 18:00〜20:00

安齋 肇 / 相羽髙徳 / 大久保篤志 / 草谷隆文 / 
高地将浩 / 澤田明彦 / 寺門孝之 / 信濃八太郎 / 
しりあがり寿 / 平野恵理子 / 矢吹申彦 / 野上眞宏 / 

飯田 淳 / 大久保裕文 


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