2014年7月30日水曜日

Tambourin Gallery Presents 「ロバミュージアム2014」


こんにちは、スタッフの二宮です。

Tambourin Gallery Presents
「ロバミュージアム2014」スタートしています。




ロバミュージアムは、2012年夏から始まった企画展で、今年で3回目となります。
ロバをテーマにした作品を募集して「ロバ仲間」を決定し、
「ロバマイスター」となる方達と一緒に展示をしています。

1年目は100名弱、2年目は100名強、3年目は140名近く、
と、年々参加される方も増えていて、展示できるスペースを増やし、
今年はギャラリーがぐるりと1周、ロバ作品で埋められました。









展示されているロバ作品は、
絵画、イラスト、写真、切り絵、貼り絵、一筆書き、細密画、書、
CG、刺繍、ぬいぐるみ、プロジェクションマッピング?
身につけられるもの、動くものなど、
書き出すときりがない程、たくさんの表現方法で、制作されています。


初日は朝から、多くの方が訪れ、
オープニングパーティは盛況でした。
(暑い中、ほんとうにありがとうございます。)







「どうしてロバなのですか?」と聞かれますが、
わたしもよくわかりません。笑。
メジャーシーンにいないところ、けなげなところ、
本当は力持ちなところ、すこしだけさみしげなところ、
放っておけない、気になる存在だなぁと個人的には思っていますが、
ロバ仲間のみなさんの表現は様々で、その捉え方も様々で、
じっくり見ていると、とてもおもしろいです。

ロバマイスターの方達の作品のごく一部を紹介します。





上から、中谷日出さん、KIKIさん、白根ゆたんぽさん、
佐藤直樹さん、宇野亜喜良さん、小山千夏さん。
マイスターの方達がお気に入りの1点を選ぶ、
「マイスターチョイス」 も、会期後半には発表されます。



是非、140通りのロバを見にいらして下さい。


期間中は、さまざまなイベントをご用意しています。
マイスターの方々と交流する「マイスターディ」
本物のロバのローザちゃんが在廊する「ローザちゃんふれあいDay」
203gowさんによる「ロバゲリラ編み」に
同じく203gowさんとスタッフが先生の「ロバになろうワークショップ」
最終日のパーティには「Mini Star☆Donut」のケータリング
などなど、毎日なにかしらのことが行われています。
詳細は、タンバリンサイトをご確認ください。


ロバの作品、それを通した人々の交流を、ぜひお楽しみください。
たくさんの出会いの場所となりますように。

ロバミュージアムは、8月10日(日)まで続きます。
(8/4月曜日はお休みです。)

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過去のロバミュージアムの様子はこちらより。
<2012年>

<2013年>



2014年7月23日水曜日

鍵元涼/Steel Oneself

こんにちは、スタッフの二宮です。

「鍵元涼/Steel Oneself」始まっています。




鍵元涼さんは、今のスタイルで描き始めて約3年、
これからが期待できるイラストレーター。
展覧会タイトルの「Steel Oneself」とは、
「堅い意志」や「覚悟を決める」という意味があるそうで、
初個展となる今展は、イラストレーションの道へ、覚悟を決めたものとなっています。








骨組みの入り組んだ建造物、機体工場、観覧車、スーパーの陳列棚など無機質な風景が、
A0やB1の大きなサイズで壁に並びます。

鍵元さんはいつも、気になる風景を写真に撮り、
写真を見ながら1本の鉛筆で絵にしていくそうです。





 「描いた後を、手でこすらないように、左上から描いて行きます。
 右利きなので。」

というスタイルで、下書きはほぼ無しで、
最初からぐいぐいと描き込んでいきます。
一見、直線的で機械的な線も、ゆがんでいたり、パースがおかしかったり、
構造的に現実にはあり得ない風景なのだけど、そこに不安感はなく、
綿密に描き込んでいるところとすこんと抜けたところのバランスが気持ちよく、
絵は潔く存在しています。






気になるもの、描きたいものを描いている。

写真に撮る段階で、どこの部分を描こうかだいたい決まっている。

描くときは、ほとんどなにも考えていないです。

メッセージとかは、考えたことないです。

と、感情的な言葉はなにひとつでてこないけれど、
絵から出てくるものは、言葉にできない熱量みたいなものが
じわじわと迫って来ます。
無言でもくもくと絵に向かう鍵元さんの背中が、
見えてくるようです。

狂った線も、あり得ない風景も、絵でしか表現できないもので
どうしても出て来てしまう人間くささが、
心にひっかかります。

どんなに言葉を並べても、うまく言い表せません。。
是非、絵の前に立って、ぐらぐらする心地よさを感じて欲しいです。




鍵元さんは、毎日在廊の予定です。


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鍵元 涼 / Steel Oneself
2014/07/22(火)〜07/27(日)
11:00〜19:00(最終日〜18:00) 

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07/29(火)~08/10(日)<08/04(月)休廊>

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2014年7月16日水曜日

橋本安広個展 / 青く透明な空に


こんにちは、スタッフの二宮です。

「橋本安広 個展 青く透明な空に」始まっています。




橋本さんは、イラストレーターであり画家。
普段は3DCGのアニメーション制作の仕事に携わりながら、
制作活動を続けています。

今回はここ3年間のうちに制作した作品を集結し、
ギャラリーでは初めての個展となります。

並ぶ作品は、
「見つめる女」「反る女」「首を傾げる女」「屈む女」
「ある紳士」「ある音楽家の肖像」など、
人物を描いたもの、人物とその背景を描いたものがメインです。







「少し無理のあるポージングを描いてみたり、
 実際の顔や身体の形を少しデフォルメして描いています。」という橋本さん。
描かれる女性は、すっとした鼻筋に首が長く、スレンダーな体型であり、
男性は、アンニュイな印象。
絵の中の人物にモデルはおらず、
橋本さんの中に眠る、絵の世界での女性像が現れているのだそうです。





どことなく意志の強そうな、気高く近寄りがたい印象の女性に、
どこかで会った誰かを重ね合わせそうになりますが、
その存在に現実感がなく、不思議な印象が残ります。
その不思議な違和感が、橋本さんの絵の持つ特徴のようにわたしは感じました。




画材は、墨汁、アクリル、水彩、油彩、インクを使い分け、
同じモチーフでもどのように見えるか、さまざまな表現を試しています。
今展の図録ともなるような、多くの作品を掲載したZINEも販売しています。





橋本さんは、お仕事の関係上、週末に在廊の予定です。
ぜひ、絵の中の人物と向き合ってみてください。
感じたこと、ご意見やご感想も、よろしければノートに是非。


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2014/07/15(火)~07/20(日)
11:0019:00(最終日~18:00

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2014/07/22(火)~07/27(日)
11:0019:00(最終日~18:00

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2014年7月9日水曜日

ナカタ(ex.ハラシマ)アツコ/観察


こんにちは、スタッフの二宮です。

「ナカタ(ex.ハラシマ)アツコ個展/観察」始まっています。




ナカタアツコさんは、
ペイント、ドローイング、デザインの他、アニメーションの声なども担当する
アーティスト。

今年の5月に個展が決まってから、全て新しく描いた作品80点近くが
ギャラリーの壁を飾っています。






今回の作品は、「無情に変わり続ける現時点の断片」だと
アツコさんは言います。







アツコさんの絵を見て、
不思議な世界だねぇという人もいましたし、
楽しいという人も、さみしい、という人もいました。
見る人によって、ほんとうに様々です。

記号のようなかたちが、ただの物質ではなく、
いのちをもってそこに存在しているようにわたしは感じました。
そこに感情は読み取れないけれど、その存在感が
なんだか心に留まって気になるのです。




壁にはところどころに、アツコさんの印象的な言葉が書かれています。


「月にウサギを見るのに、ウサギに月を見ない。」

「雲に顔を見るのに、顔に雲を見ない。」

「境界線と穴と隙間のアンバランスとります。」

「無根拠から行為で無根拠に向かう。」





「いままで隙間を全部埋めないと気が済まなかったけど
 ある日きっかけがあってから、隙間が描けるようになったの。」

そんな風に心の動きや、そのときそのときのアツコさんが
絵に現れているのかもしれません。

絵を見ながら、アツコさんと世界との関わり合いを知ろうとしてもしても
完全に分かることはできなくて、
でも展覧会のプロローグにはこのような文章があって、

「いろ、かたち、ことば、音。無常と差異。
 そこに何かを見つけて意味付けして違うことにしないように直接の経験、
 断片と観察。……」

無理に分かったような気持ちにしてしまわないほうがいいのだと、
体験と観察することの喜びを味わえばいいのだと
文章を読んで思いました。




ぜひぜひ、直接の経験、観察しに来てください。
アツコさんは、午後から毎日在廊しています。


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ナカタ(ex.ハラシマ)アツコ/観察   
〜いのちのかたち、かたちのいのち〜

07/08(火)〜07/13(日)11:00〜19:00(最終日〜18:00)

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橋本安広 展/青く透明な空に 
2014/07/15(火)~07/20(日)11:00〜19:00(最終日〜18:00) 
07/15(火)18:00〜20;00 オープニングレセプション

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2014年7月2日水曜日

鳴海テヨナ個展「ニューヨークチーズケーキを食べました初めてでしたお寿司屋でした」


こんにちは、スタッフの二宮です。

鳴海テヨナ個展「ニューヨークチーズケーキを食べました初めてでしたお寿司屋でした」
始まっています。




鳴海テヨナさんは、イラストレーターであり美術家。
大阪で活動していましたが、現在東京在住で活動をしています。

この不思議で長い展覧会タイトルは、ときどき頭の中をよぎり、
呪文のようでなんだかクセになるなぁと思っていたら、
短歌なんです、ということでした。





空き箱の裏や封筒、包装紙、プリントの裏などに描かれた絵が
整然と並んでいます。
描かれているものは、何とも言えない不思議な空気をはなっています。
具体的過ぎるもの、関連性があるようでないようなもの、
見ていると、ぽっかり、ハテ?といった気持ちになります。
かっこいいもの、かわいいもの、おもしろいもの、タッチも様々です。

そうして、お決まりのように、

「どうしてこれを描いたんですか?」
「どういう意味があるんですか?」
「これは、なに?ですか?」

といった質問を投げても、

「自分でもよくわからないんです。」
「たとえば、トンボを描こうと思って描くときと、
 なにも考えずに描くときとあります。」
「意味は、ないです。」
という答えが返って来ます。


逆に、お弁当箱の絵が桜吹雪に見えて、和を感じますねえ〜、とか、
「戦場」と「クリスマス」の並びは、やっぱりあの曲を意識してるんでしょう?
なんていってみると、
「あ、それいいですね!そういうことにしよう!」などと返って来ます。




「描くことは楽しくて、やっほーって思いながら描いてるんです。」

「絵を見てもらうのは、めちゃくちゃ恥ずかしい、
 裸を見られてるみたいに恥ずかしい、
 でも、家でひとりで描いててもしょうがないし、
 前に進みたいから、見てもらいたいと思って個展を開くことにしました。」


イラストレーションの世界、アートの世界と、
自分がこれから向かっていく方向について大いに悩んでいるテヨナさん。
絵に対していろいろと意味を聞きたくなるけれど、
明確な言葉で説明されるともしかしたらそこで想像が終わってしまって、
魅力を感じなくなるのかもしれません。
行き先も、明確ではないけれど、どこかへ進もうとする姿に、
共感できるところがありました。




会期中は、終日在廊しながら、なにかしら制作していますというテヨナさん、
絵も、まだ家に山ほどあるそうで、これから作品も増えていくようです。

わたしもうまく説明できませんが、なにかを見た、といった気持ちになります。
是非この感覚を味わいにいらしてください。

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鳴海テヨナ/ニューヨークチーズケーキを食べました初めてでしたお寿司屋でした

2014/07/01(火)〜07/06(日)
11:00〜19:00(最終日〜18:00)

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ナカタ(ex.ハラシマ)アツコ/観察
  〜いのちのかたち、かたちのいのち〜
07/08(火)〜07/13(日)
11:00〜19:00(最終日〜18:00)