『団十郎とおはぎのゐる家。』石橋淳一俳句展、始まっています。
石橋淳一さんは、
幼少の頃から、お絵描き、粘土細工、漫画、ぬいぐるみ制作など
様々な創作に触れ、広告代理店にデザイナーとして長く勤め、
俳句を10年ほど前から詠み始めました。
本展は、昨年出版した俳句集、
『団十郎とおはぎのゐる家。』の展示となっております。
会場は、石橋さんの詠んだ句と、それに合わせて描かれた絵が、
季節ごとに展示されています。
生活の中でふと目にとまったこと、果物を口に含んだときの感触、
季節の移り変わりに感じること、朝昼夜、猫のこと、
誰かへ向けて話しかける様なこと。
すべて身の回りに起こることを、
石橋さんが丁寧に掬いとって、一番近い言葉を選び、
5・7・5におさめています。
そこには感情的な表現はほとんどなく、淡々と物事を見つめる目線が感じられます。
だからなのか、1句読むごとに、情景が目の前にさっと現れていくのです。
そこへ石橋さん曰く「ひょろひょろと描いた絵」が
ところどころに差し込まれ、さらに色味を加えています。
まったくなんでもないようなことを、1つの句として詠むことは、
「生活のうまみ」を引き出しているようなことだと、石橋さんはおっしゃいます。
雲の写真を撮ったりする。」
という石橋さんは、そういった自分におこるすべての状況を、
どこか離れたところから眺めているようです。
物事へ対する目線、気付き、がおもしろくて、
日々はこんなに豊かなことで溢れているんだなあと、
改めて気付くきっかけを与えてくれます。
幻冬社より出版した『団十郎とおはぎのゐる家。』も、
もちろん会場にて販売しております。
本の作りや、印刷の色味も心地よく、
また「あとがき」でぐっと来てしまうのでした。
写真は、初日のレセプションにてふるまわれた石橋さんのお家のおでんと、
日本酒を飲んでご機嫌な石橋さん。
会場の入り口から順番に、季節を追って読んで行くのもよいですが、
椅子に腰掛けて、顔を向けた方向に書かれた句が、ふと目に入ってくる、
という状況も面白いです。
石橋さんの言葉の選び、落ち着いたトーンも心地よいので、
ぜひ会場にいらして、この全体に触れてみてください。
石橋さんは、毎日在廊の予定となっております。
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2018/03/27(火)~04/01(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)
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渡邉知樹個展
2018/04/03(火)~04/08(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)
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