大野まみ「DRAWING」展、始まっています。
大野まみさんは、普段、書籍や雑誌などで仕事をするイラストレーターであり、
10年ほど前から、自身の制作活動として、
ファッション雑誌の誌面の上から、
直接ハンドペインティングで色を載せ描くという
最もダイレクトな方法で描き続けて来ました。
10年間、公の場には発表することなく、
まるでライフワークのように続けて来た行為を、
今回初めて、個展という形で、
タンバリンギャラリーにて披露しています。
制作を始めるのは世の中が寝静まった真夜中。
扉を開けられたらそこでおしまい。
1枚にかけられる時間はおよそ1~2分。
ファッション雑誌のページをめくり、これだ、と思った瞬間には、
絵の具を握りしめており、一瞬にして絵の具を載せていきます。
そこには、激しい感情や興奮がうずまいているわけではなく、
本人が言うには、淡々とした行為のようです。
「下に敷くファッションフォトは、ただのきっかけであって、
その写真にしばられる事はないです。
いつか、なにもないところに描き始めるかもしれない。」
と、大野さんは言います。
ライフワークのように描き続けて来たこの手法は、
世の中、もしくは自分自身とのバランスをとるひとつのフォーマットとして
彼女の中で確立してありますが、
きっとこれからどんどんと変化していくのでしょう。
「展示する作品は、もう自分ではない感覚。
吐き出した先にあり、
先は後でもあるし、
本当今しかないんだと。」
常に更新されていく今をより感覚的に原始的に紙の上に残していく行為に、
エネルギーの根源のようなものを感じます。
動がぴたりと誌面に張り付いた様を、ぜひご覧いただきたいです。
大野さんは、平日は16時頃から、土日は終日在廊の予定です。
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2017/02/21(火)~02/26(日)
11:00~19:00(最終日18:00まで)
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