2015年11月11日水曜日

やまぐちめぐみ作品展/めぐみめぐる

こんにちは、スタッフの二宮です。

やまぐちめぐみ作品展「めぐみめぐる」始まっています。





1998年頃から制作活動を始め、今年の9月に、永い眠りについたやまぐちめぐみさん。
アトリエに残されている多くの作品を、
より多くの方に見ていただきたいと、めぐみさんと親しかった有志の方たちが動き始め、
今回の「めぐみめぐる」展を開催する運びとなりました。

絵を描き始めた初期の作品から、絶筆と言われている最後の作品まで、
70点あまりが、ギャラリーを埋めています。









静物とともに、文字や切り抜きがコラージュされたもの、
線や形がしっかりと描かれた人物中心の作品、
だんだんとものの輪郭があいまいになり、混ざり合う色彩で幻想的な世界が描かれたもの、
深い青や緑が印象的な後期の作品、と
少しずつ変化していく様子に、こんな絵も描いていたんだ、と新鮮な驚きもありますが、
それらは、一連のながれになっていて、
めぐみさんの人生を物語っているようでもあります。









描かれる女の子たちは、まっすぐとこちらを見ているようですが
そのまるい瞳はブルー一色で描かれ、見るものを通り越し、ずっと遠くを見ているようです。
めぐみさんは、突然に発症した、治ることのない病いと闘う中での制作活動でした。
自由に体が動かせるときまで、絵を描き続けていためぐみさんは、
絵を通してずっと先の方をみていたのではないかと、思わずにはいられません。






これはとても個人的なやりとりですが、
以前、めぐみさんが個展を開くかどうか迷っていた頃、
めぐみさんにとって、絵を描いて発表することが、ここでこうして生きているよ!っていうことのしるしだと思う。と話したことがあります。
そのあと5月にタンバリンギャラリーでの個展が開催され、
実質生きているときの最後の個展になったのですが、
作家というのは、そうやってたくさんのしるしを残して行くことが
必要なんだと知りました。

そして、見る人、ひとりひとりの中に、それぞれの生き方で今度は生き続けていくのかなと思いました。

絵を見て、さみしさやかなしさを感じないのは、
絵がまだまだ生きていて、思い出や感傷とは違う場所にあるからで、
絵の中でまた違っためぐみさんに出会える、そんな喜びにもあふれているように感じました。





初日は、オープンから数多くの方が訪れ、じっくりと向き合って、
作品を鑑賞していかれていました。
やまぐちめぐみさんをよく知る人も、これから知る人も、
絵とともに生きた軌跡をぜひ見に来てください。

13日(金)には、17:30から19:30まで、
やまぐちめぐみさんとゆかりのあった方々と開かれる
「めぐみめぐる会」があります。
こちらはどなたでもフラリとご参加いただけます。(飲み物ご持参歓迎です。)

展覧会は15日(日)18時までです。お待ちしております。

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2015/11/10日(火)〜11/15(日)
11:00〜19:00 (最終日〜18:00)


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石坂香、門川洋子、鈴野麻衣、多賀泰孝、たつみなつこ、 
那須香おり、宮原あきこ、宮本ジジ、吉井みい、光家有作
2015/11/17(火)~11/22(日)
11:00〜19:00(最終日〜18:00)

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