2014年11月4日火曜日

鈴木千佳子 / メゾンブーケ

こんにちは、スタッフの二宮です。


「鈴木千佳子 メゾンブーケ」、始まっています。





鈴木千佳子さんは、イラストレーターであり、デザイナー。
アートディレクター、デザイナー、イラストレーターである寄藤文平さんの主宰する
文平銀座」に所属し、イラストレーションやデザインの仕事に携わっています。

今回の個展では、
職場のある外苑前から、お住まいの青山一丁目、千駄ヶ谷方面まで、
鈴木さんが普段目にする日常の風景が描かれています。







「このあたりを歩くのは、徹夜明けの朝7~8時頃や、休日のさんぽの時です。
 歩いてて、好きだなって思うところを写真に撮りためてて、そこを描きました。」
と、描かれるのはすべて、植物のある日常風景。

塀の隙間から生えて来る草花、ひしめきあう鉢植え、もりもりの植え込み、
無造作に植えられたであろう花壇、
敷地に収まりきらないあふれんばかりの草、花、蔦、葉っぱ。

それらが万年筆で、限られた色で、丁寧に綿密に描かれています。








『メゾンブーケは、千駄ヶ谷の鳩森八幡神社のすぐそば。
 築40年は経っていそうな、7階建てマンションで、外壁は緑のタイル貼り。
 私の好きな庭のひとつが、そこにある。
 庭と言っても、ほんとうに小さな、花壇のようなもの。』







来た方に、自由に持って帰っていただきたい、ということで
会場で配布している「メゾンブーケおさんぽMAP」には、
鈴木さんのエッセイもおさめられていて、さんぽの様子が伺えます。

「普段、いつも歩いていて、頭のはしっこに残っていた風景を絵におこしてみると、
 ぼんやり歩くことの気分のよさを、また思い出して、
 いいものだなと思いました。」

と入り口入ってすぐの挨拶文にあるように、
鈴木さんの絵をみていると、さんぽっていいものだな、と思い、
つい外に出たくなりました。この辺りをさんぽして、
わたしも実際の「メゾンブーケ」を見に行ったり。


朝、駅からの道のりで、
草木の生い茂る遊歩道だったところに塀ができていて、
工事中の看板が立ち、地面が掘り起こされているのを横目で見ながら、
心がカサカサしながらギャラリーに到着すると、
扉を開けた瞬間に、
たくさんの植物、名のない草花が目に飛び込んで来て
なんだかほっとしました。

人の心にあるものは、誰の手によっても消せないし、
大げさかもしれないけれど、鈴木さんの絵によって
このあたりの草花は守られた、と思うと、
絵に残ることにほっとしました。







鈴木さんのスケッチが集められたBOOK、お仕事で描いたMAP、
そのMAPがおさめられデザインも手がけられた
「世界のともだち」シリーズの本(偕成社)、
どれもとても丁寧な作りです。
その丁寧さは、鈴木さんのすべてに共通しているように感じました。

ぜひ立ち寄って、絵に近づいて、本を手に取って見てください。
鈴木さんは、土日在廊の予定で、
平日も来られるタイミングで覗きに来ます、とのことです。

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2014/11/04(火)~11/09(日)
11:00~19:00(最終日~18:00)


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NEXT EXHIBITION>>

2014/11/11(火)〜11/16(日)
11:00〜19:00(最終日〜18:00)

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