こんにちは、スタッフの二宮です。
JUN IIDA EXHIBITION「A Wonderful Lazy Day」始まっています。
飯田淳さんは、
多くの女性誌の表紙や広告のイラストレーション、
ロゴデザイン、ショッププロデュース、ハイブランドのインビテーションなど、
様々な媒体や分野で活躍するイラストレーター、デザイナー。
タンバリンギャラリーでは、
2012年6月、2014年6月、に続き、3度目の個展となります。
全く新しい手法で描かれたイラストレーションが、壁一面に並んでいます。
紙のように薄くて軽いバルサ材(バルサ原木を加工して板状、または棒状に加工した木材)に、
焼きごてをつかって焦がし跡をつけながら線を描き、
不透明水彩やアクリルで着色しています。焼きごてをあてる時間が長ければ長いほど、木は燃えて行き、線に表情がうまれ、
水彩は木目にあわせてにじみ、広がっていきます。
飯田さんは、その、どちらもコントロールをしきれない感じに惹かれ、
制作へと向かったそうです。
「自分の身の回りにいろんなことがあって、
何にも起きない日が一番幸せだと思って。
いま、何が起こるかわからない時代だから、特にね。
それで、素晴らしい退屈な日、っていうのを思いついたんです。」
「なんでもないいつも通りの絵を、違った手法で描くだけで
違う絵に見えて来る。いつも通りの日々が違う日になる。
イラストレーションは、描くモチーフはだんだん限られてくるから、
アレンジ力が求められている。
同じ曲を、ロックでやるかレゲエにするか、ボサノバにするかで
変わってくるのと同じように、
描き方、方法を変えるだけで全然違うものになる。おもしろいでしょ?」
これはイラストレーションに関するお話ですが、
日々のことにも当てはまります。
素晴らしい退屈な日々は、なにげない日常にひそむ小さな事柄も、
見方を変えることで、かけがえのない大切なことに生まれ変わります。
コップ一杯のお水がおいしかったり、ゆっくりとコーヒーを飲む時間にほっとしたり。
10枚のバルサ材を合わせて1枚の絵とした、A0サイズの作品は、
様々なモチーフがコラージュ的にレイアウトされたファッションイラストレーション。
飯田さんもお気に入りの作品で、こちらもため息が出るほど素敵です。
前回の個展の際に用いた技法、
フィルムのようなものにニードルでひっかいて傷をつくり、
ダーマトグラフやアクリルで着彩した作品も、並んでいます。
こちらは木材の作品に比べて、より感情的でヒステリックな印象。
同じモチーフを描いていても、まったく見え方が異なります。
「傷」であったり「燃え跡」であったり、
なにかの痕跡のような作品が、しばらく胸の中に残り、
映画を見た跡のようなざわざわした気持ちになります。
常に新しい手法を考え、実験し、作品へと落とし込んでいく飯田さん。
「誰かがやってることをやってもおもしろくないでしょ?」
と飯田さんはいいます。
そういえば、前回の個展の際も、
「こんな世の中だから、絵の中くらいは、素敵でいたいよね。」
とおっしゃっていました。
飯田さんの絵に対する向き合い方がとてもポジティブで、
だから見ていて気持ちよくしてくれるのかもしれないと思いました。
飯田さんは、毎日17時くらいから在廊の予定です。
26日(日)には、16時半より、タンバリンスタッフの濱口をアテンドに、
トークイベントを開催します。
イラストレーションやアート、仕事に関する様々なお話が聞かれると思いますので、
どなたでもお気軽にいらしてください。(予約不要)
展覧会は、6/27(月)のお休みをはさみ、7/3(日)まで続きます。
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JUN IIDA EXHIBITION「A Wonderful Lazy Day」
2016/6/21(火)〜7/3(日)
11:00〜19:00(6/27・月休廊 最終日〜18:00)
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2016/6/21(火)〜7/3(日)
11:00〜19:00(6/27・月休廊 最終日〜18:00)
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とんぼせんせい「東京とんぼせんせい娘。」
2016/07/05(火)〜07/10(日)
11:00〜19:00(最終日は18:00まで)
*オープニングパーティー 7月5日(火) 18:00〜20:00
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