こんにちは、二宮です。
昨年の「Human Museum 2019」にて
大賞を受賞したスガミカさんへの副賞のような形での、
タンバリンギャラリー最後の企画展が
2/18(火)から2/23(日)の日程で行われました。
スガミカさんとはおそらくタンバリンギャラリーがスタートしたのと
同じくらいの長さのおつきあいで、
ずっとずっと作品を拝見し続けてきましたが、
満を持して、ようやく、念願の、
個展を開催していただける機会をこちらからポンとお渡ししました。
Human Museum 2019大賞展「Hidden Place ー もう一つの場所 ー」
展覧会は2/23(日)で終了しましたが、
記録としてブログを書きたいと思います。
グレイッシュな色彩、独特な人や生き物の形、様々なテクスチャ、
スガさんの作品には、出会った時から一貫した色彩があります。
ペインティング、コラージュ、エッチングと
技法を行き来して制作を続けていましたが、
今回はシンプルに、ペインティングで収められた新作が、
スガさんの今の表現として発表されています。
考えすぎると描けなくなってしまう繊細さ、
執拗までに塗り込む絵の作り方、
スガさんが絵に向かうときの心持ちは、
どのようなものだろうと想像するのですが、
スガさんの作品には、表面に見えているものだけではない、
その奥や一つ下のレイヤーに、潜んでいるものがあると感じます。
それは実際に何度も塗り重ね、一度描いた絵を閉じ込めてまた違う絵を描くなど
実質的にも重なりがあることもそうなのですが、
絵に向かう時に、何層もの感情があるからではないかと思います。
だから一言ではいい得ない、
暗さの中に含まれる優しさや
さみしいけれどあたたかい感じや
無垢なまでの傲慢性、など
作品から伝わる空気は相反しながらも共鳴しあっています。
子供の頃の記憶は
その人のルーツを知ると、作品からまた違ったものが語りかけてきます。
なので私は絵を描く人の話を聞くのがとても好きです。
言葉ではなく絵で表現しているのだけれど、
そこに本人の今の声が加味されると、
その世界に一層入り込める気がします。
絵の前に、長く留まる人が多いように感じました。
きっと、人の深いところに届く絵なのだと思います。
また、映画のワンシーンを観ているような
ストーリー性を感じるのも、観る人それぞれの受け取り方ができ、
想像の世界に浸れる楽しさを味わわせてくれます。
これからも、スガさんがどのような気持ちで、
どのような作品を作り続けていくのか、
ずっと観ていたいと思います。
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スガミカ 個展
2月18日(火)〜2月23日(日) 11:00〜19:00(最終日17:00まで)
レセプション2月18日(火)18:00〜20:00
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